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エージング野郎K324P

誰にも望まれていないにもかかわらず、しかもK324P限定で
エージング野郎が帰ってきた!


イヤホンについて、
エージングの効果というものは、果たしてどの程度なのか?

そしてエージングとは一体何ぞや?

・・・と特に大上段に構えるつもりも毛頭なく。
「去年もやったなあ」と、遠い目をしつつ測定することにします・・・相当ダルいけど。


何故か開封されずに放置されていた(ごめん)、AKGのダイナミック型イヤホン「K324P」で実際に試してみることにします。


忙しい方のために結果から。

俺結論:

AKG K324Pを50時間程度ホワイトノイズ音源を使ってエージングを行った結果、
エージングによる音圧の変動は0.2dB未満と推測します。

K324P以外はどうなのだか知りません。

※「測定誤差のチェック」から右にズラっと並んでいるグラフは測定精度の逐次確認用ですので、興味のある方だけ見ていただければと。
※また、暇のある方はこのページの下の方にある「本測定に関するメモ」も読んで見てください。

WaveSpectraによるエージングの効果観測結果一覧
測定項目 エージング時間
(観測時間帯)
000時間との比較(グラフの重ね合わせ)
測定誤差のチェック 各時間帯で5回測定した個々の結果
赤:各観測時間での「測定1回目」のグラフ
青:000時間の「測定1回目」のグラフ

もっと拡大して詳しく違いを見たい方は、各グラフ下の「拡大図」をクリックしてご確認
ください。
測定1〜5回目の画像を合成
青=測定1回目赤=2〜5回目
つまり、青い線から上下に離れた赤い点や線が多いほど、その時点での測定誤差がより大きいことをあ
らわしています。

正直、通常使っているレンジでは変動が丸められて表示されてしまい、殆ど差が分からないので、詳しく
見たい方は各グラフ下の「拡大図」やGIFファイル名をクリックしてご確認を。
5回の測定精度は±0.1dB以内になっていると思います。(ただしFFTの処理落ちによる瞬間的なドロップ
部分は除く。)
測定1回 測定2回 測定3回 測定4回 測定5回
WeveSpectra 000時間
(※ただしプレテ
ストで15分程度
使用各種測定に
しています)

気温:20.6℃
湿度:37.5%


gosa000hl.gif





001時間


気温:20.6℃
湿度:37.5%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa001hl.gif





002時間


気温:20.6℃
湿度:36.0%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa002hl.gif





005時間


気温:20.7℃
湿度:38.0%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa005hl.gif





010時間


気温:21.6℃
湿度:41.0%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa010hl.gif





020時間


気温:21.3℃
湿度:40.5%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa020hl.gif





030時間


気温:22.2℃
湿度:40.0%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa030hl.gif





050時間


気温:21.2℃
湿度:42.5%

拡大図1600×1059ドットGIF

gosa050hl.gif





俺考察 以下の理由から、AKG K324Pをホワイトノイズを使って50時間エージングを行った結果による音圧の変化は、
「0.2dB未満である」・・・と考えます。

<理由>
・上記「エージングなし」vs「50時間エージングを行った結果による変化」と、
 下記の「50時間エージング」vs「50時間エージング後にWaveSpectraの再生音量をわざと0.2dB下げた場合の変化」を比較すると、
 明らかに後者の変化量の方がより明確にグラフ上で識別できる点

・音圧の変動は、ヘッドホンアンプ(m902)や、マイクプリアンプ(FA-66)の温度等の変動による
 増幅率変動によっても発生しうる点。
※変化が少なくはっきりとはいえませんが、「50時間エージング・・」その他のグラフの変動は、
 単に全体の増幅率が微小にオフセットしているだけのようにも見える。
【参考測定】
青:50時間エージング後
赤:50時間エージング後、わざとWaveSpectraの再生音量を0.2dB下げて測定

拡大図1600×1059ドットGIF


測定誤差のチェック

gosa050hlminus02.gif('08/11/27拡大画像ファイルへのリンクの誤りを訂正)

5回測定した個々の結果:1回目


5回測定した個々の結果:2回目


5回測定した個々の結果:3回目

5回測定した個々の結果:4回目

5回測定した個々の結果:5回目







(おまけ)MySpeakerの測定結果
測定誤差ということ以上ははっきりした事はわからず、参考程度として頂ければと・・・
各時刻と個々の測定結果まで全部載せると、かなり冗長だし画像の編集がとっても大変なので
ここは簡単に000時と050時についてだけ結果を載せておきます。

あとK324P。高域はダメダメっぽいのに、低域の波形が妙に綺麗なのが印象的。

MySpeaker
測定項目
エージング時間
(観測時間帯)
000時間との比較(グラフの重ね合わせ)
赤:各観測時間での「測定1回目」のグラフ
青:000時間の「測定1回目」のグラフ

【注意】元々色が付いているグラフは画像加工の都合上綺麗に赤と青に分かれていません。すみません・・・
個々の測定例(「測定1回目」) 測定5回分を重ね合わせた画像
(測定誤差確認用)
高周波歪み 000時間
050時間
位相 000時間
050時間
インパルス累積スペクトラム応答 000時間
050時間
インパルスエネルギー応答 000時間
050時間
サインショット応答波形 000時間
050時間
サインショットエネルギー応答特性 000時間
050時間
サインショットエネルギー応答 000時間
050時間


本測定に関するメモ
(暇な人向け)
0.はじめに

こういう測定は結果よりも、むしろ「どういう方法で測定したのか?」、「何に苦労したのか?」を明らかにした方が有益なこともあるのではないか?と考え、再現テストが行える程度に測定環境を公開。(重要なTipsは出来るだけ記入しました)

ドシドシ突っ込みとダメ出しよろしくお願いいたします(・・でも立ち直れないかもしれないので、それなりにお手柔らかに・・・)。

そして出来れば測定もしていただけると幸い也。
1.課題
エージングの効果測定に関する課題は「測定精度の向上」につきると思います。
人間の音圧の差を検知できる弁別域は、最も敏感に聞き取れる条件では(80dB@1000Hz等)0.3dB程度では無いかと見られているため、この程度の差異が分かる測定精度は欲しいところ。

2.測定精度が悪い原因

以下の2点が主な原因ではないかと思います。
(1)イヤホンとマイクの結合が不安定
(2)環境雑音

イヤホン、カプラ、マイクの結合が不安定だと、空気漏れの増減による低域の不安定さ、空気負荷、マイクへの距離や入射角の微妙な変動による共鳴の状態や、周波数バランスの変動などが考えられるように思います。

環境雑音については、特に高調波歪みと、インパルス応答(S/Nが確保しにくい)の測定精度に大きな影響あり。(ただし経験的には、左記以外の測定項目については甚だしくなければそれほど影響なし。)

3.測定精度向上のための対策

幸い、イヤホンは大型のオーバーヘッド型のヘッドホンよりも遥かに小型軽量なので、比較的精度向上の対策が施しやすい。
今回はエージングによる音質変化の観測に特化して以下の対策を取ってみました。

あと、以下の準備をしている最中、「なんでこんなことしてるんだっけ?」と、時々我に返る感じもあったことも併せてご報告いたします。


(1)イヤホンとカプラを完全に固定してしまおう
・カプラとの結合が不安定となりがちなイヤチップを使わず、接着剤によりイヤホン本体とカプラの固定とシーリングを行った。・・・さよならK324P。
・カプラは変形しにくいよう、先端部の長さ15mmと短めにしたシリコンチューブを用いた(内径7mm、外径10mm)
・カプラとマイクの結合は、結束バンドにより固定した。(マイク先端の径が8mmなので、シリコンチューブはギッチリはまってズレたりしませんけれど念のため)

なお、接着剤(コニシ株式会社「ボンド ウルトラ多用途S・U」)は完全に硬化するのを待ったのち(24時間)マイクへの取り付けを行った。
カプラの材料であるシリコンチューブは東急ハンズにて購入。10cm単位で買えるので便利。


(2)環境雑音と振動低減のため、防音室モドキに入れる
・簡易的な防音室モドキとして、(カメラの保管などに用いる)プラスチック製のドライボックスの内壁に防音材を貼り付けたもの(※)を使用。これにマイク+カプラ+イヤホンを収納した状態で測定を実施した。(ケーブルを通す穴あけ加工は必要)
・加えてマイクの下には防振と位置ズレ防止のため厚さ5mmの防振ゲルシート(「スーパーゲル」メーカ不明。東急ハンズにて購入)を敷いてみました。

なお、これらの対策によっても100Hz以下の低周波の雑音を大幅に低減することは出来ませんでしたとさ・・・とほほ。

(※)ドライボックスはナカバヤシ株式会社のDB-S1CDクリアブラックを使用、ヨドバシカメラで2,000円強だったと思います。また吸音材は「MINI-SONEX」をドライボックスの内壁全体に貼り付けた。




マイクの設置状態(フタをあけた状態)
シリコンチューブはマイク先端から15mm分伸びており、そこにイヤチップを取り除いたK324Pを接着しています。
チューブの長さによって観測される高域の音圧(特に10kHz超)がかなーり変化しますが、
今回はとにかく「少しでも動いたら負け」という観点から15mmと極端に短くしています。
(外耳道の長さからいって普通は25mm程度が妥当だとは思います。)

・・・・・・・っていうか、ものすごくバカっぽい気がしてきました。一体俺は何をしているのかと・・・。


(3)一時的な測定精度の悪化を把握し、誤った測定結果の解釈をしないようにする
・各測定時刻での測定精度確認のため5回同じ測定を繰り返し、記録に残すことにします。
セットアップはきちんとやったつもりでも、予期せぬ要因で偶発的に測定精度が悪化することも考えられます。測定精度の悪化をエージングの効果と誤って解釈してしまうことを防止する効果はあると思います。
(過去にFastTrackでちょっとあったりしました。精度悪化が起これば大概はすぐにわかりますれども。)

もちろん5回ではなく10回、20回と測った方が良いのですが、根性が無いことと、繰り返し測定をしているうちにエージングが進んでしまう可能性もあるのではないか?え?と言い訳じみた理由を考えてみた結果、妥協点として5回としました。(ちなみに自分の場合は5セット測るだけでも30分強の時間を要します。)

・加えて、ドライボックス内に簡易的な温度計と湿度計を設置し、各測定時刻の温度・湿度を記録に残すことにしました。
特に温度については音速に関連しますので(331.5 + 0.61t (m/s)。tは摂氏。ですね。)、カプラ内の定常波の状況変化などによって測定結果の誤差となるかもしれぬ、と思ったためです。


(4)測定装置のウォームアップ等を十分行って定常状態にしてから測定する
・測定する装置(マイク、ケーブル、PCを含む)については、セットアップとテスト的な測定(20分程度)を実施したのち、12時間以上程度放置してから、本番測定を開始しました。

カプラの材質はシリコンなので、マイク先端との形状が馴染むまでの時間がかかるかもしれない・・・か?などと迷ったので一応時間を置いてみました。

4.測定装置と接続について

いずれの測定も、音声の再生は44.1kHz/16bitで実施。
WaveSpectraの録音設定のみ48kHz/16bitで実施した。【2008/11/27誤記訂正】

・エージング:
WaveGene(ホワイトノイズ生成)>(FireWire)>EDIROL FA-66>(光デジタルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902(ヘッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン) 【2008/11/27誤記訂正】

※エージングの際の音量設定はWaveGene上で-10dB設定した後、m902のボリュームを62.0(ゲイン:ノーマルモード)とした。


・WaveSpectra周波数特性測定:
再生:
WaveGene(60secスイープ)>(FireWire)>EDIROL FA-66>(光デジタルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902(ヘッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン) 【2008/11/27誤記訂正】


※再生音量設定はWaveGene上で-10dB設定した後、m902のボリュームを62.0(ゲイン:ノーマルモード)とした。
※Sweepの設定については、サイン波10Hz〜20kHzを60secで「リニアスイープ」(Logスイープではない)。


録音・FFT:
AKG K324P(イヤホン)>(イヤホン〜マイクカプラ)>Earthworks M30(マイク)>(XLR)>EDIROL FA-66(マイクプリアンプ)>(FireWire)>WaveSpectra(FFT) 【2008/11/29誤記訂正】

※録音音量設定はEDIROL FA-66の本体マイクプリアンプのボリュームを最小位置のまま固定とした。
※WaveSpectraの主な設定については、FFTサンプル数は4096点、FFT窓関数はハニングとした。


・MySpeaker各測定:
(ハード構成と、再生・録音レベル設定はWaveSpectraと同一)




(4)今回の測定の俺教訓

1.【インピーダンス特性を測るべき!】
エージングの効果がドライバーの振動系に関する、コンプライアンスや機械抵抗や空気負荷を含んだ重量パラメータの変動であるとするならば、
必ずやインピーダンス特性についても何らかの変動が起きるはずではないのか?・・と思います。

ですので、今回トライしてみたのですが、あえなく失敗。

理由としてはAKG K324Pのインピーダンスはカタログ値で16Ωであり、手持ちのオシロスコープで高精度に変化を観測するためのS/Nと分解能の確保に失敗した為


具体的には以下で測ろうとしていたのですが、測定誤差が大きすぎてとても変動など観測できないのが明白でしたので途中で測定を断念。(具体的には0.23Ω程度の分解能しか得られなかった。オシロのアベレージング機能なども使ってみたのですが・・・)

(やろうとしていた)インピーダンス測定:
イヤホンのLch(エージングと測定の対象)に対し30Ωの金被抵抗が直列に入るようにしたケーブルを自作し、オシロスコープ(SoftDSP社製 SDS 200A)よって電圧を観測。信号源は上記WaveSpectraでサイン波を1/3octで周波数を変えて生成しm902のヘッドホン端子から印加した。

本測定をする際には、一時的に抵抗をはさむ都合上、m902のヘッドホン端子ケーブルの抜き差しが必要となる。なのでより安定して測定したい場合には、本当は本測定をしない方が良かったのかも。・・・もう遅いけど。


2.【WaveSpectraの測定精度の向上】
量子化ビット数は24bitで再生・録音した方がよかったかもしれない。今回の16bitの測定では、録音時の量子化誤差が無視出来ないと感じた。
(音圧方向に波形を拡大して見ると、おおよそ0.1dBで量子化されている様子がわかる)
・・・・今更遅いんですが。次回があるならば・・・

改訂履歴
・・・間違い多すぎ。まだまだあるかも。
改訂日 改訂箇所 改訂内容
2008/11/27
改訂1
・WaveSpectraによるエージングの効果観測結
果一覧>俺考察>【参考測定】
測定誤差のチェック拡大グラフの画像リンクのミス訂正
3.測定精度向上のための対策 下記の誤字を訂正
【誤】(3)一時的な測定精度の悪化を把握し、謝った測定結果の解釈をしないようにする

【正】(3)一時的な測定精度の悪化を把握し、誤った測定結果の解釈をしないようにする
4.測定装置と接続について 下記文言を訂正:

【誤】
いずれの測定も、音声の再生と記録については44.1kHz/16bitで実施。

【正】
いずれの測定も、音声の再生は44.1kHz/16bitで実施。
WaveSpectraの録音設定のみ48kHz/16bitで実施した。

4.測定装置と接続について>エージング:
機器の接続についての記述の誤りを訂正
【誤】
WaveGene(ホワイトノイズ生成)>ONKYO SE-200PCI LTD(サウンドボード)>(光デジタルOUT)>EDIROL FA-66>
(光デジタルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902(ヘッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン)


【正】
WaveGene(ホワイトノイズ生成)>(FireWire)>EDIROL FA-66>(光デジタルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902
(ヘッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン)
4.測定装置と接続について>・WaveSpectra
周波数特性測定:>再生:
機器の接続についての記述の誤りを訂正
【誤】
WaveGene(60secスイープ)>ONKYO SE-200PCI LTD(サウンドボード)>(FireWire)>EDIROL FA-66>(光デジタ
ルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902(ヘッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン)


【正】
WaveGene(60secスイープ)>(FireWire)>EDIROL FA-66>(光デジタルOUTでThuru)>GRACE DESIGN m902(ヘ
ッドホンアンプ)>AKG K324P(イヤホン)
2008/11/29
改訂2
4.測定装置と接続について>・WaveSpectra
周波数特性測定:>録音・FFT:
【誤】
AKG K324P(イヤホン)>(イヤホン〜マイクカプラ)>Earthworks M30(マイク)>(XLR)>EDIROL FA-66(マイクプリアンプ)>(FireWire)>ONKYO SE-200PCI LTD>WaveSpectra(FFT)


【正】
AKG K324P(イヤホン)>(イヤホン〜マイクカプラ)>Earthworks M30(マイク)>(XLR)>EDIROL FA-66(マイクプリアンプ)>(FireWire)>WaveSpectra(FFT)
3.測定精度向上のための対策>(2)環境雑音と振動低減のため、防音室モドキに入れる>写真「マイクの設置状態(フタをあけた状態)
」の説明分
【誤】K321P

【正】K324P








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