ポータブルアンプでバースト


ポータブルアンプの位相ってどんくらいの綺麗なのか?

・・・という疑問は、20Hz〜20kHz程度の通常のオーディオ帯域であれば、
ARTAなんかで群遅延も含めてサクッととれてしまうのですが
バースト信号(数波のサイン波の集まり)をオシロスコープで観察する、
というプリミチブな観測をしてみますた。

いろんな周波数で「ポン」と瞬間的に発生する音を、アンプで再生する時に出る歪みを観察していることになります。(※)
(信号源の問題で10kHzまでですが。・・・本来であれば良いファンクションジェネレータが欲しいところです。orz)

(※)おそらく厳密に言えば、ここで使った波形は波形の開始と終了部分が急峻なため、
スリューレートなんかの過渡歪みも同時に発生していると思われ、
・・・・え〜・・まあ大目に見てください。(ダメじゃん)

それと、20Hzなどといった低域で位相が乱れるのは、
ドライバーを直流電流から保護するため、本来ある程度仕方のないことなのかも知れないです。良く知らないけど。


視覚的にはこっちの方が分かりやすくて面白いのではないかなーと勝手に思ったりします。

オシロあんならXYプロットで位相見ればいいじゃん、という突っ込み上等!
それはYOUのためにとっておいたのさ!嘘だけど。



(1)測定方法概要:

バースト信号波形:Wavegeneの96kHz/16bitでwavファイル化。(ただし波形編集ソフトで前後に無音部を追加しています)

アンプへの信号出力:PC(wavファイル再生)>Optical>Lavry DA10(ヘッドホンOUT)>観測対象アンプLine-In
※なお、DA10の出力は概ね2Vp-pとなるよう調節後にボリューム固定。
 (ただしボリュームの無いFireye 1の測定時は出力値を揃えるため、DA10のボリュームを-16dB分下げるように調整した。)

観測対象アンプの出力:20Ωのダミーロードを付加し、電圧が概ね1Vp-pとなるようにボリュームを調整。
・・・ということは、ワット数は・・・えーと(1/1.414)^2/20=0.025W=25mWですか。ちょっとでかかったかしらん・・・。
【ワット数訂正】25mWは間違いで、正しくは6.25mWでした。スミマセン。(Vp-p=1Vなのですから、ワット数は(0.5/√2)^2/20で6.25mW。 はぁ・・・)


(2)結果:波形上段(緑)=対象アンプへの入力信号波形、 波形下段(黄色)=対象アンプ出力信号波形
ポータブルアンプ名
俺適当コメント
(アンプのコメントなん
かろくに出来ないけど
相当無理してます。)
10Hz
20Hz
50Hz
100Hz
200Hz
10kHz
SA-71A

(Lowゲインモード)
優秀。

普通のオーディオ帯域であれ
ば、位相歪の問題は無さそう
に見えます。
iQube

(Lowゲインモード)

【注意】出力の極性が入力と
逆なので出力の波形は上下
反転して表示しています。
(たぶん)優秀。

10kHzにて、10μsec程遅れ
ているようにも見えますが、
単にpure time delayで波形
には影響ないかも。

位相よりも、振幅が減少し始
めている様子が如実に見え
ちゃってる気がします。
Fiio E5
普通〜やや悪い。

50Hz以下の低域で少し位相
ズレが見られる。

そして波形の立ち上がりがヘ
ロヘロとして遅いです。群遅
延時間が大きそうな予感。

おそらくハイパスフィルタにな
ってるんでしょうから、クロス
より低い周波数は位相が進
んでいる・・・つーことでしょう
かね。

50Hz以下で1/8周期程(2.
4msec)の、20Hzで1/5周期
程(10msec)の位相ズレがあ
るように見える。

・・・この程度なら知覚するこ
となど出来ないように思えま
す。(根拠ないですが)
FIREYE 1

【注意】出力の極性が入力と
逆なので出力の波形は上下
反転して表示しています。
普通。

Fiio E5と類似ですが、こっち
の方が位相ズレは少ない。

わずかに低音の位相ズレは
あるように見えますが、20Hz
で1/12周期程度(4msec)し
かないので全然問題は無い
ように思えます。


(3)俺感想

意外に測定大変!・・という愚痴はさておきまして
それぞれのアンプで位相の按配にそれなりの差はあるようには見えますが、
ワーストの物でも20Hzで1/5波長程度のズレなんで、知覚出来ない程度ではないでしょうか。

っていうか、安全のためDCカットってしなくても良いんでしょうか。

・・・うーんアンプはさっぱり分かりません。どなたか教えてくだちい。

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