ポータブルなヘッドホンアンプがちょっと欲しくなり、
さっそく秋葉原のダイナ5555へ行ってiQubeを見てくる。コンパクトで可愛らしい点が実に素敵。
・・・なのですが
小さいとは言え、わざわざカサ張るアンプを持っていくからには相応の明確なアドバンテージというか特徴が欲しいところ。そういった点
からちょっと購入を保留してしまう。
で、その帰り際にフト
「ACアダプタで動く小さめのデスクトップ用HPAなら、ノートPC用の補助バッテリで動くわな・・・きっと。」
と、小学校低学年並みの発想でヨドバシカメラで急遽部材を揃えることに。
【1.まずはアンプ】
HPAの選択でありますが、選択の条件としては
・とりあえず手持ちのアンプであること。・・・テストだし。
・それなりに軽量であること。(少なくとも1kg超とかはダメ!)
・それなりに音に特徴があること。
・GRADOのRA-1btは諸般の理由で候補外とする。
という俺基準をとりあえずクリアしたのが
比較的最近買った、NAVIGATOR / HPA-966B(P)。比較的安いけれどBTLです。
24V出力のACアダプタ(ぱっと見ちょっとショボイ)を使っていたので、PC用のバッテリーだと電圧的に若干厳しいかもしれないけれど、
まあきっと何とかなるだろうと根拠なくチョイス。
【2.問題のバッテリー】
バッテリはあっさりコレをチョイス。(富士通のノートPC用)
・・・というか、実は秋葉原のヨドバシにはこれしか見当たらなかったから、というのが主な選定理由。
豪快な外箱を見た瞬間何かが間違っている気がしたものの(重量470g)ここで素に戻ってはいけません。
買うのは良いとして、出力が19Vとターゲットに対して低いのがちょっと不安ではありますが、ここはバクチです。
その他の心配事として、電源入力のプラグのサイズが合うか否かという点がありますが、これについては、ちょっと緩いですがなんとか
刺さってくれました。
(ノギスで実測すると、HPA-966B(P)付属のプラグは外径5.5mmΦ、バッテリ付属のものは5.4mmΦと微妙に小さい。)
電源周りを下手に弄るのは怖くてイヤでしたので、なんとか無改造でいけそうでほっとする。
【3.次はiPodとアンプを接続するケーブル】
あとは手持ちのDAP(iPod)を接続するためのケーブル準備(iPod用のコンポジット出力ケーブル)・・・は異様にケーブルが長いので却
下。
昔買ったサードパーティ製のドックからラインアウトを出す同等品を使う。
【4.ヘッドホン改造】
自分が現在持っているバランス用のキャノンのプラグが付いているヘッドホンは3つで、どれも比較的大型のものです(GS1000、RS1、
HD650)。これではポータブルとはあんまり言えません。
ということでキャノン取り付けの練習も兼ねて、PortaProをキャノンプラグに魔改造してみました。ちなみにケーブルは細いしプラグまで
4線で来ているので改造は比較的楽ちんでした。ただし、細すぎかもしれないので人によっては少しだけやりにくいかも。(被服を剥くの
にワイヤストリッパーは必須かも)

ちょっと失敗して再加工する前の姿
【5.セットアップ後の姿】

段々脱力してきました
重量約1kg也(ヘッドホンとケーブル除く)。軽量のB5ノートPC並みの重量です。
しかしながら、B5ノートPCがポータブルなのだから、こいつもポータブル。
・・・・・嘘です。強がりです。ごめんなさい。
【6.音出し】
特に動作や音が不安定な様子もなく、拍子抜け。
バランス化PortaProを鳴らしてみると、フォース当社比130%くらいに感じ、ドンシャリ感も若干増してすこぶる増長している感じあり。ム
ダに元気。自重を促したいところ。
セパレーションが良いのは実感出来ているようで、実に奇妙というか珍妙な立体感。
いや・・・これはノーマルのポタプロと測定&比較してそれなりにウラを取るべきでありますが、測定する前になんか変で笑っちゃう感じ
があります。
このアンプ自体、元々どちらかというとパンチのある低音で、高域に若干粗い感じがあり、サーノイズもそんなに小さい部類のHPAでは
ないと思っていますが(少なくともお上品なタイプでは無い)、まあセパレーションや立ち上がりについてはBTLっぽいと言えばその通り
だと思いますので、その辺りの特徴はまずまず音に現れており、なかなか愉快。
【7.結論】
結論からすると当然1kgとか重くて無理ですけれど、バッテリ駆動は不可能でない。
20時間くらいは駆動できそうな点は頼もしい。(どの程度電圧降下に耐えられるかは、実際連続稼動してみないと分かりませんけれど)
もちっとバッテリが軽量コンパクトになることを期待しまして、今回のテスト稼動を終ります。

こちらのRS1は市販品。
こうして対比してみると結構でかいもんですね。
今回の教訓: あんまり極端なのはいけません。
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2008/8/14追記
【8.テスト後の変更】
もう少しコンパクトにするため、9Vの角型電池(006P)が3つ入る電池BOXを適当に作り(電池込みで207g)、 HPA-966B(P)と合わせ
た重量は735gに減りました。
・・・ちょっと減ってもダメな気がします。

乾電池駆動化した全景
ipodの上の黒いハコが乾電池BOXで9Vの角型3個を直列にしただけ。実際はフタ付きです。
(※PortaProのキャノンはHe&Biさんのサイトの影響でノイトリックに変更してみました。)
連続再生時間については、かなり負荷が高い例としてHD650で試したところアルカリ電池でも連続稼動は10時間程度の様子(乾電池
の電圧降下を測ってその曲線から推測)。
・・・・短かっ。
9Vの電池って高いしランニングコストがバカになりません。
といったようにますますダメ感を醸し出して一旦終了。
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